藤井日達上人

立正安国の宗旨

【毒鼓】   立正安国
 簡単明瞭なる正しき宗教の教訓を日常生活に実践せしむる事を以って、直ちに国家民族死活の運命を決定するものなりとする。ガンディー翁の意見は、又、以って日蓮大聖人の所謂立正安国の宗旨に符合するものである。

建立浄土大指導原理

【昭和十四年五月九日、東京】
総じて仏教は個人の安心立命、国家の安穏を律するを本意と致し候。
若し仏教の興隆に依りて真実に国土の安穏を将来せしむるならば、佳し、徒に煩瑣なる律文を以って一切を律し、所詮非制を制して民の赴かしむる所を誤らば、排す可く候、
高祖大聖人の出世の本懐又是を出でず。国土衆生世間の恩を報ぜんとして、立正安国を一生丹心の大誓願として、数々見擯出の危にあい給う。
立正安国の四文字は、但なる閑文字に非ず、実に三世を貫き横に十方国土の建立浄土大指導原理にて御座候。

獄中の断食

【御祈念】  昭和五年六月
看守はなぜ欠食するのかと尋ねました。
一つには、謗法不浄の食によって、身命を繋ぐ事が護持正法の自己の願念を汚すからであります。
二つには、罪無き者を横暴に検束する官憲の非法を逆縁として済度する堅忍不屈の修行であります。
三には、宿世の造った無量の罪障に対する懺悔の苦行であります。

聖徳皇太子の御遺言

【心遂醒悟】
聖徳皇太子の御遺言として三ヶ条伝えられてあります、其の中に於いて、我が皇室に例年、法華経、浄名経、勝鬘経の三経を講讃して、鎮護国家の祈念とすべし、もし宮中に法華経断絶する事あらば、皇統も亦、断絶する恐れあるべし。

皇室

皇室を護らんが為には、軍備を要すると考える者もある、軍備に由って皇室を護る利益よりも、軍備に由って皇室を滅ぼす災害の比率がいかに多いか、どうして気付かないであろう、自衛の為に一人の兵隊さえも持たなかったインドのガンヂーは英国の皇室にすら膝を屈しなかった、況やインドの総督等に於いてをや、之に反して、軍備に由って、自衛せんとしたる、ロシアのロマノフ家ドイツのカイザル等の悲惨なる末期は何を教えるものか。

国家権力を諌暁

国家権力を諌暁 (米国シアトル仏舎利塔建立工事禁止命令について)
宝塔建立工事禁止命令に従って工事を中止する事は、必ずしも敗北ではない。
軍港建設と平和建設との対決である。
政府と民衆との衝突である。
殺人と救済との競争である。
政府が軍拡競争を政策とする事は限界がある。
民衆が平和を希望する事は際限が無い。
たとえ暴力、権力が一時勝利を収めても、それは春の夜の夢に過ぎない。
非暴力運動、平和建設の精神的原則たる宗教の生命は寿命無量である。いかなる困難をも「忍」の一字を以て受け止めて、やがて花咲く春を待つ。
最後の勝利は彼岸にある。工事禁止命令の敗北はその時にわかる。
其の時の審判は、善か悪かの分別である。
暴力、権力の発動が善であった例は無い。それを想う時に、我等には、いかなる情況の下に在っても、敗北を感ぜない。
勝利の時間的展開を待つばかりである。
いつも勝利である国家権力を恐れて、諌暁せざる者が、所謂敗北者である。宝塔建立も、平和者の大集会も、国家権力の非道を諌暁する所以である。
       (昭和五十七年頃)

国家神道の過ち

【国家神道】 敗戦亡国まもなくの頃と思われる?

日本国最初の歴史書ー古事記三巻は、元明天皇の和銅五年正月に献上せられし書物である。其の上巻の冒頭に曰く「天地初発の時、高天原に成りませる神の名は、天之御中主神、次に高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、次に神産巣日神(かみむすびのかみ)此の三柱の神は、並に独神成りまして、身を隠し給ひき」
次に元正天皇の養老四年五月に、日本書記三十巻、系図一巻を奏上した。其の神代の巻の冒頭に曰く、「故れ天、先ず成りて地、後に定まり、然して後、神聖其の中にうまれます。」是等の歴史を案ずるに、日本民族が天地を認識すると同時に、其の中に神聖を認識した事がわかる。
国土の経営も、国家の創立も他の諸々の事件は何れも皆、それより後の事とした。仰いで蒼天を見、伏して大地を見た。其の時から真っ先に神聖を見た。
天地を直ちに神と云わずして天地の中に別に人格的なる神を認めた。神髄(かんながら)と云う事は、天地の中に人格的なる神を認むる事である。此の所に宗教の起源が有る。
其の後、寒来り暑往きて歳月は経ち、人間は且つ生まれ且つ死にて百千代に及べども、天地の中に神聖の存在を認識する宗教的生活に変化を生ぜないと云う事が即ち神ながらの道である。
近古の兵学者、古道者、偏狭に従って排他の暴言を吐き、日本の史書に載せざる処は神に非ず、国に非ざるが如く憶ひ、数々儒教を謗り、専ら仏教を嫌う。隋神道と称するが故に日本民族は無条件に之に従う。皇道と称するが故に国民は之を非議する事を憚る。
上、皇室をたばらかして神道の祭祀に奉伺せしめ、皇室より仏教を全然絶縁せしめ、下、万民を脅かして仏教を捨てしめ、出家僧尼を還俗せしめ、寺院殿堂を破壊し、仏像経巻を焼却せしめた。
日本国に興隆三宝の詔勅発布已来、未曾有の暴虚を壇(ほしいまま)にした。
立正安国論に曰く、「悲しいかな数十年の間、百千万の人魔縁に蕩(たぶら)かされて、多く仏法に迷えり、傍を好んで正を忘る。善神怒りを為さざらんや。円を捨てて偏を好む、悪鬼便りを得ざらんや。」
魔縁とは随神道の扇動である。仏教に迷うとは廃仏毀釈の暴令である。傍を好むとは皇室の権勢を疑して宗教に代える事である。正を忘るとは鎮護国家の妙典を拠(なげう)ち立正安国の宗教を擱(さしお)いた事である。天照、八幡、国土守護の神をして正法甘露の味に餓えしめ、徒に酒肉の腥(なまぐさ)きをすすめて、鬼神の怒りを発さしめた。円を捨つるとは、一切の科学、哲学、思想、宗教の淵源たるべき円満具足の仏教を捨つる事であり、偏を好むとは、科学の詮議に陥り、権力を神聖視する事である。
万国の悪鬼は、是を好機として日本国に乱れ入った。是に於いて随神道の名は有れども、其の正体は権力を争う阿修羅道となり、名利を漁る餓鬼道となり、愚痴にして飽満する畜生道となった。
其の果報として現世に感得したるものは何ぞ。世界万国諸列の間に最劣等国として待遇され乍ら、何等の抗弁をも為すこと能はざる境涯に転落した。昨日迄、天孫民族と誇りし男女が今日は夷狄の兵奴の為に靴を磨き、不浄を灑ぐ者、彼一名に我十名を以って奴婢として供給して居るではないか。随神道の妄想の夢、即座に覚め果てざるを得ない。今こそ正しく、随神道の謬見と自ら想い知るべき秋である。

暴力の禍

【大道】 昭和二十一年
自己の生活を最も幸福ならしめんが為に、或は一階級の者の生活を最も幸福ならしめんが為にと云って暴力革命を肯定し、戦闘、殺人を平然として家業とした時代が有った。
広くもない、日本国の中で、多くも無い一民族の中で、同文,同語、同一宗教、同一道徳の中に生活しながら、六十余州に三百も四百もの殺人的団体が組織され、相互に戦闘、殺人破壊に明け暮れた、是を戦国時代と呼ぶ。此の戦闘に暫く安全を与えた時代を封建時代と呼ぶ。
此の如き等の時代に在っては平和に生産に従事する者は、本質的に軽視され略奪され所以なく殺害された。平和な人民は有るは有っても、一部武力を持てる戦闘宗、迷信者の為に奴隷的存在とせられた。大戦闘家が大将軍、中戦闘家が大小名諸侯、小戦闘家が一般武士。非戦闘家、平和の人民は農工商一般庶民であった。
戦国時代、封建時代には、殺人煽動、戦闘礼讃の新宗道徳を必要とした。従来の仏教を止揚し、儒教に準処して武士道と称する人生観を作った。武士は英雄的行動を第一とし、人類殺害のみならず血肉同胞、父子夫婦さえも互いに闘争し殺害する事を肯定した。
鎌倉幕府時代の悲劇は皆、此の武士道の禍するところであった。共産党も所謂「神無き宗教」「唯物論の精神性」を宣伝して、一切の宗教、道徳を排撃し批判し撲滅せん事を企つると共に、党内に於いては裏切り者と称して、私刑を行い、反主義者とは到る所に於いて格闘する。戦国時代の武士の悪業も格氏族の分裂対立が深刻になり憎悪、怨恨、憤慨、軽蔑が増長し、倶に天を戴くこと能はざるの想いを生じ、一家一門の暴力を以って大衆を組織化し訓練したるものである。
ーーーーーーーーーーーーー中略ーーーーーーーーーーーー
暴力革命の如きは、過去に於いて犯せし人類生活の害悪の流布であった。共産主義者が戦闘、殺人を合理化する事に於いては正に人類発展の上に過去に犯した過失の再犯に外ならない。
世界は今や国境を越えて合同せんとし始動し始め、人類は種族の差別を廃して、平等に生活せん事を要求している。この際、尤も妨碍となるものは、暴力的社会変革を執着する思想である。即ち是れ戦闘的唯物論、共産主義である。

共産党

暴力を否定する力を探す、其れは分配や生産の問題ではない、生命の問題、今までは共産党が伸びてきたけれど、その後の弊害が漸く耐え切らない所に着た、中共、ソ連の中の民衆がやりきれなくなった、生産の話ばかり、どうして米を作るかと云う問題ではない、どうして楽しく生きるかと云う問題、それを指導するのが現代の指導者だね、共産党がマルクス、レーニンを始め、どれも笑顔と云うものがない、あんな顔をしているから、人々が〈啀〉いがみ合って仕方がない。                     昭和五十六年七月十九日 多摩

共産主義

権力と云う者は、天下泰平でもなければ国土安穏でもなく、民衆の嫌い名であります、毛沢東が晩年やったんです、此の文化大革命と云う裏に一億万の民衆が殺し合い傷つき合ったということが推測されてあります、其の二三世間の明るみに出た騒動が挙げられてあります、民衆は『権力、政治と云うものは人民の為にしてくれる事か』と思いまして働きました、其の後は此の権力欲の人々の為に様々な苦難な生活が強いられております。
「共産主義の破拆」 昭和五十四年十一月二日 ミルトンキーンズ

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